7日目、便漏れ、ビデオ通話
午前3時、また寝汗がひどく目が覚めてしまう。予備の寝間着はもらってあったのでまた自分で着替える。朝7時の測定の時にさらに寝間着をもらって着替えた。こんなことがあるので寝間着レンタルは使うことを勧めると事前の入院説明で聞かされていて、ちょっと悩んだ末に使うことにしたのだがなるほどごもっとも。1日あたりで数百円お金がかかるにしても使ってよかった。そしてせっかくお金払うんだから便利に使わせてもらわねば。
朝8時、朝食。昨日の重湯から三分粥にステップアップ。おかずも温泉卵にとろとろの煮付けで、まだ流動食っぽいけど少しずつ食べ物らしい食べ物が出てきた。そしてちょっと驚いたことに牛乳が出てきた。紙バックの200mlのヤツ。いやまぁ学校の給食でも毎回牛乳出てたし、昨日もミルミルだの飲むヨーグルトだの出てたけど、「おなかの調子」的にいまココで牛乳ってアリなのかね。紙パックだから飲むかどうかは各自で判断しろってこと? いやいや病院食は基本的に完食する前提でしょ。多分だけど。だから飲むけどさ。でも僕、牛乳、弱いんだよね。嫌いじゃないけど。結局完食。ごちそうさまでした。食器を下げに行く時点でほーらゴロゴロしだしたよーめちゃくちゃゴロゴロいってるよーそのままトイレに直行して水下痢大放出。なんていうかもう予想通り。もう仕方ないねこんな時に牛乳だし。これも治療の一環かしら、腸を鍛えるみたいな。んなワケないか。病室に戻るもまたすぐゴロゴロ。あれまぁさっきあんなに出したのにちょっと様子見たら落ち着くかなって思ったけどこりゃダメだ多分落ち着く気配ないからまたトイレ行かなきゃあぁすごくゴロゴロいってるゴロゴロいってるよー急がなきゃーよっこらせっと。
びゅ。
トイレに戻ろうと立ち上がった瞬間にちょっと水下痢がケツから吹き出した。あちゃー、間に合わなかったー。いやー、使い捨て紙パンツにさらにパッド仕込んどいて大正解。急いでトイレに行って見てみると、吹き出た下痢便は見事にパッドが受け止めてくれていて、500玉2枚分くらいのシミに収まっていた。「しばらくは余分にパンツもパッドも買っておけ」という看護師さんの助言に大感謝。さて、ウンコ付きパッドを取り替えたいところだが、あともう少しで風呂の時間だ。いま替えたらもったいないと思ってパッドの汚れたところにトイレットペーパーを挟んでしのいだ。
11時半前、風呂の予約枠より少し早かったが、前の枠の人がもう病室に戻ってきていたのでありがたく少し早めに風呂に行く。7日目ともなるとそんなマネもするようになるモンだ。シャワーを浴びてケツもちゃんと洗った。この日は点滴の針も交換のタイミングだったので左腕の点滴のカバーもしなくて済んだ。ちょっとしたことでも嬉しく思える。シャワーから上がって、パッドも替えてあぁさっぱり。紙パンツはそのままだけど問題ナシ。入院するにあたって下着の替えも数枚持ってきてはいたものの、紙パンツとパッドのおかげでまだ一度も出してない。
12時過ぎ、昼食。今度は炒り卵に缶詰フルーツのヨーグルト和えが出た。おぉ、とうとう固形物だ。飲み物は牛乳でなくリンゴジュースだった。朝食のことがあったのでちょっとおそるおそる食べたが、今度は大丈夫だったみたい。食後、急に眠くなった。術後も、なるべく日中は横にならないようにしていたのだが、あまりに眠くなったので30分くらい横になって眠った。もっと眠ってしまいそうだったが、尿意で目が覚めたのを機にがんばって起きた。
午後は売店に行ったり、談話室でキングダムを読んだりして過ごした。そして16時過ぎ、ヌシ様から連絡がきた。昨日の時点でヌシ様から聞かされていたのだが、今日、ウチにフィオ家の方々が遊びに来てくれることになったとのことで、フィオママさんとフィオとお姉ちゃんがご到着されたとのこと。この入院が決まってからというもの、フィオ家は僕やウチのことをすごく気にかけてくださっていて、この日は土曜日ということでわざわざヌシ様とししまるのためにウチに会いに来てくださったとのこと。いつもなら外で会ってたところ、店長ナシでヌシ様とししだけじゃ外飲みも大変だろうからって。食べ物もたくさん持ってきてくれたそうだ。もう本当にありがたかったし、その気遣いが嬉しかった。
仕事で使うことはあったけど私用ではめったに使ったことのないビデオ通話で、病院の談話室から我が家の飲み会につないでもらった。ここでもヌシ様がくれたAirPodsが活躍してくれた。10分くらい話せたらと言っていたけど、iPhoneさんのFaceTimeとAirPodsはゴキゲンに仕事をしてくれてビデオ通話は大いに盛り上がり、ママさんともお姉ちゃんともたくさんおしゃべりして、フィオやししの様子も見せてもらって、気づけは30分以上経っていた。退院したらまたよろしくと言って通話を切った。入院の最中に楽しい時間を過ごせた。テクノロジーの進歩と、それを使える環境に感謝だわ。
18時過ぎに夕食。また柔らかいものばかりだが確実に固形物が増えている。そして量も。全部食べ終わったあと、ベッドに腰掛けた状態からそのまま上半身だけ仰向けに倒れてみた。ぎょろぎょろぎょろがぼがぼがぼ。おなかの中でものすごい音と振動がする。いびつな形の袋に液体を入れてゆすってるみたいな感じだ。この状態は手術して日が浅いからくるのだろうか、それとも流動食のせいなのか。なんにせよ、今後落ち着いてくるのだろうか。食べ終わってしばらくしてから下痢をした。今回は漏らさずにちゃんとトイレに間に合った。
20時過ぎ、日課になってきた病棟ウォーキングへ。早めのペースで歩き始めて5分くらい、やっぱり脇腹に例のランニング痛が出た。昨日と同じ。結構痛い。少しペースを落とすとマシになるがしばらく痛みが続いたのも同じだ。そもそもランニングで脇腹が痛むのも、ちゃんとした理由はわかっていないらしいが、一説に「内臓が揺れることによる横隔膜の痛み」ということらしい。だとすると、今回の手術で大腸の一部を切り取っているのだから、いま僕の腹の中は、手術前に比べてスペースが大きくなっているから内臓が揺れやすくなっちゃってるのではないだろうか。食後に体を倒すとゴボゴボ音がなるのも、同じ理由な気がしてきた。素人の考えだから合っているかどうかはわからない。ただ、腸を切り取ったことと、歩いただけで脇腹が痛むというのは実際に起きたことだ。食後のゴボゴボといい、これは治まっていくのだろうか、それともしばらくつづくのだろうか、はたまたこのままなのだろうか。また不安になったが、まだ手術してそう何日も経っていないのだからと落ち着いて様子を見ることにした。昨日と同じく、30分くらいして軽く汗ばんだくらいで終わりにした。
夜は寝るまでキングダムを読み耽った。少し昼寝したせいかなかなか寝付けず、消灯してしばらくしてからまた読み出した。午前1時を過ぎたあたりで、スマホに家のスマートロックから通知が飛んできた。宴は夜更けまで続いたみたい。フィオ家はタクシーで無事に帰ったと連絡が来て安心した。早くまた一緒に飲みたいなぁ。おなかの具合、治るといいなぁ。
8日目、面会、同室の患者さんとの会話
朝6時半、検温で起こされた。そのまま起きてハミガキと洗顔。もう起き上がるのもだいぶ楽になってきた。
8時、朝食。昨日の三分粥から五分粥にランクアップ。おかずも、お芋の煮付けにキャベツの煮物と、柔らかいもののだいぶ普通の食事らしいものになってきた。そして相変わらずパックの牛乳が出た。満を持して飲み干し、予想通りに腹がギュルつき、油断せずにケツの穴を強く締めて、ちゃんとトイレでウンコを出した。まだ下痢気味だが、昨日に比べてだいぶマシになってきていたのが嬉しい。その後も、昨日のように下痢便を漏らすこともなかった。
体もだいぶ動かせるようになったので、ベッドサイドの床頭台をまた動かしてみた。カスタムもよりよい在り方を求めていろいろ試したいタイプ。ひと段落ついたところでシャワーの時間。点滴部分をテーピングしてもらって浴室へ。またパッドだけ替えてパンツは継続。まだまだキレイだし。
午後、昼食を食べ終わったあとはまたPCやらタブレットやらイヤホンやらもろもろ持って談話室に居座った。面会時間以外は割と空いているし、日が当たって病室よりも暖かく、椅子は硬いけど居心地がいい。途中でうつらうつらしながら、キングダムを読んだりネットを見たりした。
15時過ぎになって、またヌシ様が差し入れの飲み物をたくさん持って面会に来てくれた。昨日のフィオ家の飲み会のことや、ししの様子や、たわいないことのおしゃべり。帰る前に、持ってきてくれた飲み物を運んでもらうついでにベッドを覗いてもらった。前回の面会の時はまだフロア内から出られなかったのでエレベーターの前までの見送りだったが、今回はもうエレベーターにも乗れるので、下まで降りて行って見送った。「無理はしないでほしいけど、できるだけ早く帰ってきてほしい」と言われた。ししまるも同伴出勤できるようになったことだし、ししとの暮らしを楽しんでるからゆっくり療養してこいと言われるかと思っていたんだけれど、考えてみればそんなことは1日やそこらだから楽しめるのであって家事担当が何日も不在となりゃ不便に決まっている。退院について、病院側に早めに相談しようと思った。
ヌシ様を見送ったあと、また談話室に戻ってPCをいじっていると、同室の患者さんが声をかけてくれた。初老の男性で、6人部屋で僕と同じく廊下側のベッドのお向かいさん。入院初日から今日までで、部屋の患者さんの入れ替わりが何度かあったが、このお向かいさんは初日からずっと同じベッドなので、挨拶や軽い会話は交わすようになっていた。おしゃべり好きなようで、当初から同室の他の患者さんに話しかけていたりして、オマケに声がなかなかに大きいので、直接会話する前から「大腸ガンの手術をしたあとに腸閉塞を起こしてしまって入院している人」なのだと知った。今日の会話で、来年90歳になること、認知症の奥さんがいること、今回の入院のために奥さんが施設にいることなどを話してくれた。奥さんを迎えに行きたいから早く退院したいとも。90歳とも、ガンだとも思えないような元気な人だが、そんな人から「お兄さんはまだ若いし、これだけしっかり動けてるんだから、すぐに良くなって退院できるよ」と言ってもらえた。あやかりたいモンだ。
夕方に晩の食事をして、夜になってまたウォーキング。相変わらず早歩きすると脇腹が痛むが、心なしか痛みが引くのが早くなった気がする。食後におなかの中がギュルギュルすることもなくなってきて、ずっとしていた夜の下痢が今日はなかった。少しずつ良くなってきたのだろうか。昨日とは逆に、早く眠くなった。キングダムは49巻まで進んだ。


0 件のコメント:
コメントを投稿