ダイフンキ 18 しし解説・今回のガンもうもうちょい詳しく

2026/07/17

ガン 犬以外の話

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【ご注意】できるかぎり誤った情報を出さないように心がけて書いてますがこの記事の解説はお医者さんでもなければ医療従事者でもなんでもないただの柴犬なので引き続きよろしくどーぞ。

みなさんお疲れ様です柴犬ししまる15kgですー。前回からの続きです。

リンパとかリンパ節とか

さて前回の予告通りガンのステージのお話をしようと思ったのですが、その前に「リンパ」についてです。ステージにも関わってくるものなので。

リンパってリンパ液とかリンパ節とかリンパ球とかリンパ管とか、全部ひっくるめてリンパ系とか言ったりしますが単にリンパっていうとだいたい「リンパ液」のことです。

みんな聞いたことあるけどどんなんだかはよく知られていないポジションのリンパ、大方のイメージは「カラダの中を流れてるナニか」といったところでしょうか。

血液と並んでヒトの体の中を流れる大事な体液のひとつなんですが、誰もがわかる血と違ってイマイチ知られていないのは見えづらいからだと思います。血なんてちょっとしたカスリ傷でも見られるけど、リンパ液なんてそんなに見ないですもんね。治りかけの傷のバンソウコウにうっすら黄色い汁が滲んでるの、アレってリンパ液の一種らしいですよ。

血管と同じように全身に張り巡らされたリンパ管とリンパ液の役割は、体内の液体や栄養素の運搬、そして大きなものとして免疫作用があります。リンパ液は、いわば見張りの兵隊たち。体の外から入ってきたり、体の中でできたりした「異物」を「敵」とみなしてやっつけます。ガン細胞も「敵」のひとつ。

「敵」の侵入や発生をチェックする関所の役割をしているのが「リンパ節」という豆粒のようなもので、体のいろんなところに600個くらいあります。ちなみにこのリンパ節、英語では「ノード(lymph node)」と言います。IT関連の方にはおなじみの、「網の目」とか「結節点」を意味するあの「ノード」ですね。

「大腸ガンが肝臓に転移した」みたいなガンの転移はよく知られた話かと思いますが、なんで離れた臓器にガンが飛び火するかというと、元あったガンのガン細胞が血の流れやリンパの流れに乗って体の別の場所に運ばれてしまうことが多いからです。

できたばかりの早期のガンはその場にとどまっていますが、そのガンが成長して大きくなってくると、増え続けてあふれかえったガン細胞達が近くのリンパの流れに乗って旅立ち始めます。リンパ液に乗ったガン達は関所である近場のリンパ節でせき止められるハズなのですが、仕留め切れなかったガン達は関所破りして関所の外へ流れ、さらに次の関所へ流れていきます。

こうして元できた場所の近くにあるリンパ節から外へ外へとガンが流れていくのですが、この時に関所であるリンパ節そのものにもガンが根付いてしまいます。これを「リンパ節転移」といいます。

よく「ガンが転移した」とか「まだ転移してない」とかって言いますが、この場合の「転移」はもっぱら大腸から肺や肝臓へ転移する「遠隔転移」などの「他臓器転移」を指していて、「リンパ節転移」とは異なります。

他臓器に転移するほどにガン細胞がたくさん流れ出ているなら、たいてい元のガンの近くにあるリンパ節にも転移してしまっていることが多いので、リンパ節転移の有無やその程度(個数)は、ガンの進行度合いの目安として使われます。なのでガンのステージに関わってくるワケですね。

ちなみに大腸ガンの手術でガンができた部分の腸管を切除する際、たいていその近くのリンパ節も一緒に取り除きます。このリンパ節の除去を「郭清(かくせい)」と呼びます。

リンパ節は腸管に近い側から「腸管傍リンパ節」、「中間リンパ節」、「主リンパ節」と3層に分類されていて、その層まで取り除くかをD1からD3で示すのですが、ちょっと進んだガンならだいたいD3郭清になるみたいです。手術前の初見でリンパ節転移が疑われるようならその時点でD3郭清に決まります。

店長の場合も当然のようにD3郭清でした。ビックリなことにリンパ節は場所ごとに番号が振られていて、近い側から201番、202番、203番のリンパ節が郭清されました。全部で22個のリンパ節が郭清されたのですが、そのうちガンに一番近い「腸管傍リンパ節」201番の17個のうち1個に、術後の病理診断でリンパ節転移が確認されました。

よく聞く「ガンのステージ」

リンパの話だけで相当長くなっちゃいましたがようやく「ガンのステージ」の話です。

「ステージ」は「病期」と書かれることが多いですが、「ガンがどの程度進行しているか」をざっくりと分類したものです。0(ゼロ)から4までの5段階で示されます。「ステージ0」も1つのステージとしてカウントします。つまりステージ0もガンだということです。ちなみに正しくはローマ数字(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ)で表示するらしいですが、ココでは便宜上アラビア数字で書きます。

大腸ガンでいうと、ステージ0は「ガンが大腸の粘膜内に留まっている(粘膜より下の層にまで浸潤していない)」、ステージ1は「ガンが粘膜の下の層にまで進んでいるが、さらに下の固有筋層にまでは届いていない」ものです。一般に「早期ガン」とされるのはこのステージ1までです。

ステージ2は「ガンが固有筋層を超えて浸潤している」もの。ここからは進行ガンとされます。このステージ2までは、ガンの深さによって決められますが、それ以降のステージはちょっと勝手が変わります。ステージ3は「ガンの深さに関わらず、リンパ節転移がある」もの、ステージ4は「他の要素に関わらず、他臓器への転移がある」ものです。

いったんまとめると、ステージ0から2は「ガンの深さ」、ステージ3は「リンパ節転移の有無」、ステージ4は「他臓器転移の有無」と、3つの要素でステージが決まることになります。

この3つの要素をそれぞれ「T因子(Tumor、ガンの深さ)」、「N因子(Node、リンパ節転移の有無)」、「M因子(Metastasis、他臓器転移の有無)」といい、この3つの因子を合わせて「TMN分類」と呼びます。

具体的には、T因子は深さに応じて「Tis」から「T4b」の7段階、N因子は転移したリンパ節の種類や数によって「N1a」から「N3」までの5段階、M因子は転移箇所の数、腹膜転移の有無によって「M1a」から「M1c2」の4段階に分かれています。

ステージとは、このT、M、Nの3つの要素がそれぞれどうなっているかを組み合わせて分類したもので、実は大腸ガンのステージはこの3要素の状態によって「0から4まで」の5段階から、さらに細かく「0、1、2a〜2c、3a〜3c、4a〜4c」の11段階まで分けられます。

店長の例でみると、ガンの深さは「漿膜」という腸管の一番外側に接するまで届いているのでT因子は「T4a」と一番深い値の一つ手前、リンパ節転移は腸管傍リンパ節に1箇所の転移ありで「N1a」とN0以外では一番手前、他臓器転移は「認められずということで「M0」。この3つを総合するとステージは「3b」ということになりました。

ステージ4には行っておらず、ステージ3の中でも3cの手前の3bなので、「進行ガンであり、そこそこ進んではいるが、まだ遠隔転移するところまでは行っていない」ということになります。

そして、ステージが3だったということから、「抗がん剤による補助化学療法」という話に進んでいきます。

次回予告

リンパとステージの話でもうだいぶ長くなっちゃったので、今回はココまでで。抗がん剤の話は次回に持ち越します。お疲れ様でしたー。

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東京生まれ、東京育ち。 いまもヌシ様、ししまると一緒に都内のマンションで2人と1匹暮らし。 炊事と機械設備担当。

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