【ご注意】できるかぎり誤った情報を出さないように心がけて書いてますがこの記事の解説者はお医者さんでもなければ医療従事者でもなんでもないただの柴犬なのでその点をご了承いただきつつ内容はご参考までにお読みくださいませー。
どーもーみなさんお疲れ様です柴犬ししまる15kgですー。この「ダイフンキ」始まってからご無沙汰してましたが、今回は僕からお伝えしろってことで出て参りましたよ。本編では店長の大腸ガンが確定してとうとう入院する、というところまで来ましたが、今回はそのきっかけになった、第一話でも書いた「大腸ガン検診」とその検査についてお話したいと思います。
要点だけ先に言っちゃうと、「年に一回、正しく便潜血検査をやって、陽性だったら必ず大腸カメラ検査を受けること」です。ちょっと長いですがゼヒ最後までお付き合いくださいませー。
ウンコでガンがわかるのか
まず、検査の名前というか種類の話です。本編でもちょろっと書いてますが「検便」と呼んでいいのか。「ウンコ(便)の検査」なので「検便」、間違っちゃいないのですが、大腸ガンの検査を目的とした検便は「便潜血検査」と言います。さらに細かく言うと便潜血検査も「免疫法」と「化学法」がありますが現在の日本での主流は「免疫法」です。他の検便には寄生虫検査や、サルモネラやらO157やらノロウイルスやらを調べる腸内細菌検査、ウイルス検査などなど。どうやら「検便」と呼ぶ時は寄生虫とか菌とかを調べる検査の方を指すことの方が多そうな雰囲気ですが、便潜血検査も検便っちゃ検便です「ウンコ(便)の検査」なので。その「検便」がどの「検便」なのかわからんよ、という時は「2回ウンコ取れ」という検査なら(ほぼ)便潜血検査です。便潜血検査は「2日法」が現在の主流なので。寄生虫検査とかは基本的に1回です。
さあこの便潜血検査なのですが、読んで字の如く「便に潜(ひそ)む血の検査」ということで「ウンコに血が混じっているかどうか」を調べる検査です。「基本的に、健康な人のウンコには血が混じらない」という大前提のもとで、アナタのウンコに血が混じっていれば陽性、混じっていなければ陰性とする検査。もし陽性であれば、つまりウンコに血が混じっていれば、「なんで血が混じっているのか」の原因を探ります。もしかしたら大腸ガンから血が出ているかもしれないので、大腸ガンの検診で便潜血検査が使われている、という仕組み。
なので、ウンコから直接ガン細胞を見つけたりしているワケではなく、あくまで「ウンコに血が混じっているか」だけを調べているので、この検査で陽性になったからといって即座にガンであるかというとそれはまだ判らないのです。統計的な話でいうと、便潜血検査を受けて陽性になる人の割合がおよそ5〜10%、さらに陽性になった人のうちガンが見つかる人の割合は2、3%だそうです(陽性になっても放置の人がいるので実際にはもう少し多いでしょうが)。大腸ガンでなくても、大腸の炎症だったりポリープ(ガンじゃないデキモノ)だったり痔だったり女性の生理だったりでウンコに血が混じることはあって、むしろガンよりガン以外の理由で陽性になることのほうがずっと多い、という話になります。
ところでこの「陽性・陰性」の判定、シロかクロかの二択になっていますが、実際にはウンコに入っている血の量を数値で測っています。その単位は「ng/ml(ナノグラム・パー・ミリリットル)。陽性となる値は「150より上」とすることが多いそうです。ミリリットルはともかくナノグラムとかなんのこっちゃですが、とにかく「ものすごくちょびっと」です。具体的に言うと風呂桶いっぱいの水(≒200リットル)に一滴の血(≒0.05グラム)が混じってても陽性判定(250ng/ml)が出ます。ヒトが見ようが嗅ごうが舐めようがわからない「ものすごい薄さ」の血が混じってるのを調べてるんですね。すごい。犬なら判るヤツがいそうですけどそれはさておき。陽性であれば「大腸のどっかしらで血が出てるっぽいぞ」と考えるワケです。店長が過去に勤め先で受けた人間ドックの結果でも、ヌシ様の職場の人間ドックの結果でも、シロクロどちらかの判定だけしか表示されていなかったので、もしかしたら検査結果の数値を知る機会は少ないのかもしれません。ちなみにこの「免疫法便潜血検査」は仕組み上、小腸より手前の十二指腸や胃、食道から出た血は消化液で質が変わってしまうため基本的には反応しないそうで、加えて小腸という臓器は他に比べて代謝が早く、異常が出るのはゼロではないけど激レア物なんだそうです。これらの事情から「免疫法便潜血検査の陽性は『大腸』の異常を疑う」ということになります。さらに蛇足ですが免疫法では食べたお肉やお魚の血もスルーだそうです(化学法だと反応しちゃうから検査する時は食事制限があるらしい)。
「表面をまんべんなく2日分を毎年」の意味
さて、「大腸でウンコに血が混じったかどうかを調べている」とは言いますが、一体いかにしてウンコに血が混じるのか。大腸とは皆さまご存じのようにウンコの通り道。クチから入った食べ物やらなんやらが、胃やら十二指腸やら小腸やら通って、その「なんやら」が大腸を通りながらウンコになって、ケツ穴である肛門からウンコとして出てくるワケですが、ウンコのトンネルである大腸の内側にデキモノができていて、ウンコがそのデキモノをこすりつつ通った時に血が出たら、ウンコに血がなすりつけられるのです。なので、たくさん出血しているならともかく、にじむ程度のわずかな出血の場合はウンコにちょっとしか血がつかないかもしれない。また、ある程度固まったウンコとデキモノがこすれて血が出るのであれば、血が着くのはウンコの内側でなく外側です。だからこの検査では血が着いた部分を見逃さないためにウンコの表面からまんべんなくウンコを取る必要があるのです。2日分のウンコを取るのも、1回のウンコではたまたま血が付かないことがあるかもしれないから念の為に2回取っているのです。2回のうちどちらかでも血が出ているのであれば、「大腸に何か問題があるぞ」と考えるワケです。
残念なことに、ガンを含めた大腸のデキモノが必ず出血するかというとそうは限りません。さらに言うと、まだ成長していない小さいデキモノであるほど出血しづらいです。ニキビとかでも、出来立てより育ったヤツのほうが潰れやすいですよね。実際のところ、進行した大腸ガンがあっても便潜血検査で陰性判定が出ることが統計上わかっています。店長のガンも、できて数年経っていると言われましたが前年、前々年の便潜血検査は数値ほぼゼロで陰性でした。だから「毎年受ける」のが大事なのです。いまあるデキモノが今年は見つからなくても、来年には見つかるかもしれないですからね。
ここまでで散々書いた通り、便潜血検査は「(主に)大腸から血が出ていないかどうか」を調べる検査です。なので、陽性判定が1回なのか2回なのか、数値がどれくらいなのか、ということはあんまり意味を持ちません。程度がどうであれ、「おそらく血が出ているであろう」ということしかわからないからです。その「おそらく」が強まるかどうかであって、「どこから」「何から」血が出ているのかは結局、別の検査、主に大腸カメラ検査で診てもらわないとわかりません。だから、便潜血検査の扱い方は「2回とも陰性判定か、そうでないか」です。とはいえやっぱり、陽性の回数や数値の高低に「違い」はあります。2回とも陽性で、しかも数値が高いということは、そうでない場合に比べて「出血している可能性が高く、そして出血の量が多い可能性も高い」ということですから、「ガンかポリープかわからないけれどもたくさん血が出てるだろうね」ということになります。なお、店長の今回の結果は2回とも陽性で、しかも基準値が150のところ1回目は420、2回目に至っては2,654とメチャクチャなハイスコアを叩き出してました。店長がこの数値についてちゃんと確かめたのはもうガンだと分かったあとだったのですが、ぶっちゃけ「1,000以上だとガンである可能性が高くなる」という調査もあったりするので、もしかしたらこの検査結果の時点で関わった先生方は少し気にしていたのかもしれないですね。直感的にも、血がたくさん出ている方がヤバそうだ、というカンジがしますしね。ただ繰り返しになりますが、結局はちゃんと調べてみないとわからないので、陽性の「程度」は「あんまり」意味がないというお話です。
大変な余談ですが、本編でもチラリと書いているとおり、店長はこの1年ほど寒天を食べて便通改善に取り組んでいました。それが今回の検査結果にどう影響したのかしていないのかはさっぱりわからないのですが、店長は「寒天でウンコが固くなったおかげで陽性判定が出たのでは」と勝手に思い込んでいます。医学的な根拠もまったくないんですがね。ただ、まぁ柔らかいモノでこするより固いモノでこすった方が血が出やすそうだ、というイメージはわからなくもないです。そしていつも腹を下し気味だった店長が毎日寒天食べることでウンコが固くなったのは事実なんだそうです。ホントにひたすら食べてましたもんね。キャンプや旅行にまで持ってって。ココの粉末の寒天を1日あたりだいたい2グラム程度食べてたそうですよ。そしていまも続けてます。そもそもガンの話とは別に「ウンコ固くなった」って喜んでましたからねー。逆に便秘症の人は要注意ですね。
「陽性スルー」は一番ダメ
もはやしつこくなってきましたが、便潜血検査だけではガンがあるかどうかわかりません。だからこそ、便潜血検査で陽性判定が出たら必ず精密検査を受けましょう。次に進むのは基本的に大腸カメラ検査ですが、まずは専門のお医者さんにかかることです。陽性判定が出ているのに素人判断でスルーするのは大変もったいない話です。スルーするくらいなら最初から検査受けない方がマシでは、というくらい。最初から食べる気がないオヤツを買ってきてそのまま捨てるようなモンですしかもヒトのサイフで。ちょっと次元の違う例えですが、とにかくもったいないし考えようによっちゃタチが悪いとも言えるという話です。もちろん、専門のお医者さんと相談した上で、どうするか決めたというのであれば、それはそれでアリなのでしょうが。
前述の通り、便潜血検査も万能ではなくてガンがあるにも関わらず陰性になってしまうことも一定の割合で起きています。だからこそ、陽性判定が出たということは、むしろ探していたものをちゃんと見つけられたラッキーな話なのです。世の中には「便潜血検査をすっ飛ばして自費でマメに大腸カメラ検査を定期的に受ける」という人もいるくらい。それの良し悪しについてはちょっとまた別の話になるので今回は触れませんが、何はともあれ「診たほうがいい」という機会を逃してしまうのはよろしくないです。なので陽性が出たらちゃんと大腸カメラ検査受けましょう。結構大変ですけどね、大腸カメラ。店長に言わせると「胃カメラの方がまだマシ」だそうです。
いったんまとめ
まだまだ書きたいコトたくさんあるんですが長くなってしまったのでいったんここらで区切ることにします。要点をもう一度。「年に一回、正しく便潜血検査をやって、陽性だったら必ず大腸カメラ検査を受けること」です。
さっきちょろっと書いた「定期的に大腸カメラ検査を受ける」という話に通じるのですが、世の中にはいろんな検査があるものの、残念ながら「百発百中の完全無欠なガン検査」というものは2026年現在、まだ存在しないようで、最終的には顕微鏡で観察してガン細胞があることを確かめる「病理検査」でもって確定診断がなされます。その病理検査の手前で(または一緒に)ガンの疑いを探るために、便潜血検査なり大腸カメラ検査なりCT検査なり、いろんな検査が使われるワケですが、それぞれの検査にそれぞれのメリットデメリットがあります。中には「やるメリットよりデメリットのほうが大きいのでは」と言われるものもあります。あまりに精度の低い検査で「ガンの疑いがある」と言われても、それっていいことなのかどうか。ありもしないガンをひたすら探し続けることになったりしないのか。それってどのくらい負担がかかるのか……結局のところ、どんな検査を受けるかどうかはその個人の意向によります。便潜血検査を定期的に受けるのか、大腸カメラ検査を定期的に受けるのか、はたまた別の検査か。ただ、自分が受ける検査がどういうしくみで、専門家からどう見られているかは、知っておいていいと思います。
大腸ガン検診としての便潜血検査は、現時点で国(厚生労働省)も推奨しているし、海外でも推奨されている検査です。日本では40歳以上から推奨されていますが、数は少ないけど40歳未満でもガンになる人はなるので、職場の人間ドックとかで受ける機会があったら年齢に関係なく検査しておきましょう!


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